2014年7月21日月曜日

暴騰したトレジャーファクトリーの対応について(+現在の投資方針)

私の持ち株としては初めてと言っていいほどの急騰をしたトレファク。購入したのは一昨年の10月、当時はポートフォリオの足を引っ張っていったのが懐かしく思い出されます。

 3093 トレジャーファクトリーに参戦いたしました: バフェット流バリュー株投資で資産形成

当時は1000円前後でした。その後節税売りやらなんやらで表示上は2倍程度となっていますが、実質的には3.5倍くらいになっており、私の投資の中では過去を含めても、最も利益が乗っている銘柄です。




昔の自分であればとうに手放していたであろう状況なのですが、いろいろと経験を積むうちに考え方が変わりました。そのひとつが「将来の資産を最大化するために、現在における最善の選択をする」というものです。

将来の資産を最大化するために、現在における最善の選択をする - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

このエントリーで紹介しているとおり、私は過去にワークマンとアークランドサービスが成長途中だったにもかかわらずルール通りで売却していしまい、後になって高値で買い直す失敗を犯しています。ここでの教訓は、その後の成長がかなり高い確率で見込めるのであれば、少し割高になったからと言って売却してしまうと、その後の成長を享受できない可能性が高くなるというものです。

つまり将来の資産の最大化を目指すのであれば、暴騰した銘柄が当面反落するであろうリスクと買い戻すことができずに機会損失をするリスクを天秤にかける必要があると思うのです。それは非常に定量化するのが難しいし、個人の性格や投資スタイルによっても結論は異なると思います。

私の場合、買いのタイミングのモノサシというのは今のところ厳格にルール化しており(アマゾンとグーグルは例外的に運用しましたが)、成長株を暴騰時に売却後、割安になってから買い戻すというのはなかなか出来ないことが多いです。

なので、基本的には「ビジネスの成長がある程度の確実性で見込める場合売却はしない」ということにしています。
 
しかしここで、ビジネスが堅調であればどんなに高値がついてもホールドなのか?という疑問にすぐに行きつきます。それに関して考えたのが下のエントリーで、ここではフィッシャー言葉とワークマンの長期チャートを用いていろいろと考えています。

下げ相場でもバイアンドホールドが正しいのか? - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

結局のところ、「極端な高値では一部ないし全株の売却を検討する」というのが現在の方針です。それは2014年度投資方針にもまとめました。

2014年度投資方針 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

ここで次の疑問は当然、極端な高値ってどれくらいの値段を指すのか?ですね。これについての判断は、まず上記の「下げ相場・・・」のエントリーでワークマンがPER27倍程度を上限に暴落した過去があること、私のポートフォリオに加えたい優良銘柄リストのPERを見ると20倍台は多いが、30倍以上は限られていること、この間読んだジム・クレイマーの本でプロが成長株に支払うPERの上限は40倍と書いてあったことなどを考えると「PER25倍~35倍の間で柔軟に対応すべき」というのが現在の私の考えです。


プロの成長株投資家が支払うPERの上限は?~「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

長くなりましたがタイトルの件です。で結局、どう対応するのかというと、トレファクの現在の株価3680円は会社発表の予想EPS157円(分割を考慮せず)に対してのPERは23.4倍です。しかしこの予想はあまりに保守的すぎて現状にあっていません。1Qの増益率は約5割増でしたが、安全を見込んで通期で25%増と仮定するとEPS188.4円でPER19.5倍となります。

従って、まだ極端に割高とは言えないため、現状ではそのままホールドしようと考えています。動き出すとすればPER25倍水準の4700円前後と考えています。まだまだ上値余地があります(笑)。

当然通期予想の数字によって目安となる株価は変わってきますし、これまで投資法を見直してきたように、今後見直していく可能性もあります。


実はアークランドサービスやワークマンが急騰したときも同じようなことを考えたのですが、その水準までたどり着くことなく、大幅な調整に入っています。さすがにPERの是正はそう短期間にはおこらないのかもしれません。トレファクも来週以降大幅な調整に入る可能性が高いとは思いますので、短期での立ちまわりが得意な方は売却も一手なのかもしれません。

今回このようなエントリーを書いたのは、私自身が自分の現在の考え方をここで整理しておきたいということと、私がいつも読ませていただいているとても優秀な2つのブログ(ゆうゆーさんと紅の鹿さん)で同銘柄に対する対応が分かれていたからです。

どちらのブログも私とは比べものにならないくらい素晴らしい成績を収めているのですが、銘柄・投資法・判断はどれをとっても人それぞれなのだということを教えてくれます。特に最近紅の鹿さんは神がかっており、参考にさせていただいてます。興味のある方はぜひご覧ください。

ゆうゆー投資法 トレファクとの出会いと別れ
 
紅の鹿の日記 : トレジャー・ファクトリーが大幅高で連日の上場来高値更新(2014年7月18日の株式投資結果)

ちなみにゆうゆーさんは今期EPS予想を180円、紅の鹿さんは207~289円を想定されています。

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3 件のコメント:

  1. はじめまして、ゆうゆーと申します。
    たびたび拝見させていただき、参考にさせていただいております。

    まだまだ有望な成長株の暴騰局面は、対応が難しいですよね。
    どんなに高値になっても売らない、という方針の方なら良いのですが、
    高値になれば売ると決めているのであれば、
    やはりその売却水準を決めておかなくてはならないですからね・・・。

    私が思うに、この売却水準をPER20倍に置こうかPER30倍に置こうが、
    投資の期待値としてはそんなに変わらないのかな、と思っています。
    ある株はPER25倍で上げ止まり、別の株はPER35倍まで上がりますが、
    それは事前には分からず、結果論でしかないですからね。

    それより大事なことは、暴騰前の冷静な時に決めておいた投資基準を、
    暴騰時の雰囲気に流されずに守り抜く、ということかもしれませんね。

    P. S.
    以前、当方のトレファクやALサービスの分析記事をご紹介いただき、
    誠にありがとうございました。とても光栄に思っております。
    今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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    1. ゆうゆーさん
      こんばんは。まさかご本人に見られているとは思いませんでした。そしてコメントをいただけるとも思っていませんでしたのでびっくりしました。こちらこそいつもブログ楽しみに読ませていただいてます。
      トレファクですが、本当に難しいですよね。結局のところ、ゆうゆーさんのおっしゃるようにどこまで上がるかは結果論でしかないので、今後の期待値を最大化すると自分で思えるような判断をするしかないのかなと思います。
      ゆうゆーさんは他の銘柄DVxとエスクリに再投資した方が期待値が高いと判断されたようなので、その2銘柄にこれからますます注目ですね。
      今日はトレファク結局-4.89%と私の予想よりは落ち着いてました。私はホールドしてるので、今日も冷や冷やしました(笑)。最近贅沢な悩みですが、アークランドサービス、ワークマン、そしてトレファクと暴騰する時期があり、数字を調べて計算して考え、売却かホールドかを判断させられるのが悩ましいです。そして売却ラインを定めると、上がるのはうれしいという自分と、売るのは嫌だから、どうかそれを越えてくれるなと願うもう一人の自分がいます(笑)。なんとも不思議なものですよね。

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    2. 上記返信で言い忘れましたが、今後ともブログを拝見させていただき参考にさせていただくことがあるかと思いますので、今後とも末長いお付き合いをよろしくお願いします。

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